白川勝彦法律事務所
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1979年白川勝彦政治法律事務所を開いて40年間、私の基本理念は一貫して“リベラル”と“権利のための闘争”であった。それは現在も変わらない。

 

自己破産ビジネスの横行

No.60

この“法の庭"徒然草”で、私が実際に取り扱った債務整理のことを断片的に触れたことはあるが、詳しく書いた記憶は、ほとんどない。日々の仕事でいろいろなことに遭遇し、山ほど、不条理に思ってきた。それを処理するのは、私の仕事=任務であるが、そのことについて世の皆さまに訴えるのは、私の務めではない。また、依頼者や相談者の秘密に関することでもあるので、“法の庭”徒然草で書くのは、できるだけ控えてきた。

白川勝彦 最新刊 借金問題を解決する鍵がここに。多重債務者を貪る弁護士の実態を暴く!『金儲け弁護士の自己破産ビジネス』

平成24年1月27日に幻冬舎から発売された金儲け弁護士の自己破産ビジネスは、足かけ5年にわたる、債務整理という仕事に関する私なりの総括であり、荒廃している債務整理の業界についての告発書である。債務整理という仕事は、派手な広告宣伝で問題になっているが、内実は地味で根気を要する仕事である。借金を作るのは簡単だが、その借金と向き合い解決していくことは、依頼者にとっても弁護士にとっても、決して容易ではない。

2兆円を超えるともいわれた巨大マーケット、過払い金バブルは、既に崩壊した。死活問題に陥った金儲け弁護士が、いま、自己破産に新たな金脈を見出している。そのような弁護士は、ちょっと借金の額が多いと、直ぐに「自己破産しかないですね」という。自己破産は、借金をチャラにするには確かに良い方法だが、債務者の生き方や人格を崩壊させる危険がある。相談者が「できれば自己破産はしたくない」といっているのに、強引に自己破産を勧める弁護士も多いのだ。

自己破産は、債務者が裁判所に申し立て行うものである。申し立ての際に必要な印紙代などはわずかなものだが、普通は、弁護士に依頼しないとできない。それには、それなりの弁護士費用が必要である。ところが、その弁護士費用を立て替える制度もある。そこには、税金が投入されている。真に已むを得ない理由で自己破産せざるを得ないケースもあるが、かなり問題のある生活の結果として、多額の借金を作ってしまい自己破産ということも多い。

不況で、弁護士業界も不景気である。また、弁護士が急増したため、弁護士の仕事が少なくなっている。自己破産事件の処理は、書類を作成して裁判所に提出すれば、ほとんど認められる。考えようによっては、弁護士にとって割の良い仕事なのだ。ちょっと借金の額が多いと、直ぐに「自己破産しかないですね」という弁護士の本音は、意外にここにあるのではないかと思わざるを得ないことが多い。

この外にも、債務整理とその業界に関して、いいたいことは山ほどある。本書では、それらについて、徒然ではないく“真面目”に論じたつもりだ。私がいま、直接に社会と接しているのは、債務整理という仕事を通じてである。その現場には、現在の社会が抱えている問題のほとんどが露呈している。本書は143頁なので、2~3時間もあれば読めると思う。ご購読・ご高評をいただければ、これに勝る幸いはない。

それでは、また。


  • 公開日時: 2012年01月29日 18時41分
  • 分類: General
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