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1979年白川勝彦政治法律事務所を開いて40年間、私の基本理念は一貫して“リベラル”と“権利のための闘争”であった。それは現在も変わらない。

 

債務整理は、人生に関わる重大事

No.58

年末になると債務整理の相談や依頼が急に増えてくる。年末はいろいろと物入りで、生活が苦しくなるからだと思われがちだが、それは違う。物入りだからといって弁護士に相談したところでおカネを都合してくれる訳ではない。債務整理を弁護士に依頼したすれば、確かに債権者への月々の支払いは取り敢えずしなくてよいようになる。しかし弁護士に依頼すれば、今度は和解に基づく債権者への支払いと弁護士報酬を月々支払わなければならなくなる。ほとんどが法定金利になっている現状では、任意整理の場合いままでの金額を半分にするのが精一杯である。

借金を多く抱えている人々にとって借金の悩みは重いのだ。長い間ずーっと借金について悩み、考えていたのだ。年末になってこれを今年中に何とかしなければならないと考え、思い切って私の事務所に電話をしてきたのだろう。私はこういう方々を大切にしたいと思っている。このような方々は物事に区切りを持っているからだ。一年の終わりに借金問題にケリを付けたいと考えたのはひとつの区切りであり、大きな決断をしたのだ。

人生長いようだが、せいぜい80回くらいの区切りしかない。そのひとつの区切りが年末である。借金問題を弁護士に相談したからといって、多くの人の場合直ちに借金がゼロになる訳ではない。しかし、いま抱えている借金問題の解決のメドは確実に付けられる。借金問題の解決とは、ほとんどの場合そういうことである。借金の悩みは、毎月いくら支払えば一体いつ終わるのかという先行きが見えないことなのである。

債務整理とは、必ずしも借金をチャラにすることではない。どうすれば借金をゼロにすることができるかを指し示すことなのである。最近の若い弁護士の中には、債務整理とは借金を少なくすることだと勘違いしているもいる。借金を少なくするだけなら、自己破産が一番だ。少なくするなんてもんじゃない。借金をゼロにできるからだ。しかし、多くの人々は、できることならば破産は避けたいと思っている。その道を探すのが弁護士の使命なのだが、難しい案件だと直ぐに「自己破産しかないですね」と宣言する弁護士が多いのだ。

自己破産は確かに借金をチャラにできるが、いろいろな問題が新たに生ずる。いっぽう任意整理や民事再生の場合、3年から5年もそれなりの額の支払いをしていかなければならない。どちらも依頼者にとって重いのだ。債務整理とはその人の人生をかけた重大事なのだ。だから債務整理という仕事は、人の人生に関わる重要な法律事務なのだ。そのような自覚に欠ける法律事務所の広告やWebサイトがあまりにも多い。このような現状を私は憂いている。

  • 公開日時: 2011年12月26日 01時10分
  • 分類: General
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