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1979年白川勝彦政治法律事務所を開いて33年間、私の基本理念は一貫して“リベラル”と“権利のための闘争”であった。それは現在も変わらない。

 

刑事裁判における新しい制度の導入

No.26

今日から師走である。弁護士も“先生”と呼ばれる人種であるから12月は忙しいのだろう。“12月は忙しいのだろう”と書いたのは、弁護士として師走を迎えるのは30年振りだからである。それにしてもこの“法の庭”徒然草のupdateは、10月・11月ともそれぞれ1回だった。理由の如何を問わず、これは許されない。今後はもっとマメにupdateする決意である。これまでに何度も繰り返した“慢然とした決意”は当てにならないので、これからは“週に1回”更新することを約束し、自らに課すことにする。ご照覧あれ。

今日から被害者参加制度が始まる。先週末には裁判員候補の通知が最高裁判所から30万人に発送された。どちらも今後の刑事裁判にとって大きなエポックとなろう。エポックとは画期ということである。これから刑事裁判は変わることは間違いないが、良い方向に変化するのか、それとも悪い方向に変わるのか。いずれにせよ上記二つが、その転換を画(かく)することだけは確かであろう。

これまでの刑事裁判の傾向はどう評価できるか。私に言わせればこの30年でわが国の刑事裁判は明らかに悪い方向に変わってきた。「裁判所の建物は確かに新しくなったが、その中で行われている刑事裁判は明らかに悪くなった」というのが私の見方である。捜査当局の横暴は目に余るものがある。捜査当局が提出する証拠も犯罪を“合理的な疑いを容れない程度”に立証するものではない。こうした人権軽視をチェックするのが裁判官の職責なのであるが、最近の裁判官は検察官の言いなりだというのが司法関係者の諦観である。

こうした傾向に大きな反省や危惧が国民の間にあり、これを憂い改めるために今回の制度が導入されたのだろうか。そうした形跡はない。特に裁判員制度は刑事裁判のこのような傾向を推し進めてきた勢力がその導入に熱心だった。このようなトレンドからみれば、上記二つの制度の導入は刑事裁判を決して良い方向に変えるモノにはならないであろう。「一利を興すは一害を除くに若かず」というのが“改革”と称されるモノを評価する私の基本的な視点である。参照:興一利不若除一害

  • 公開日時: 2008年12月01日 05時33分
  • 分類: General
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